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愛知大会現地便り②Letters from Staff

全国大会の思い出と愛知大会への期待

愛知大会実行委員長・山田清文

 前号で事務局長の弘山さんが「東海ブロックでは2011年に半田市で全国大会を開催しました」と書いている。さかのぼると,1998年に浜松で,2006年に蒲郡温泉で開催している。私はこのどれにも実行委員として関わった。このころは,旅館を会場にして開催されることが一般的だった。最近は,視聴覚機器を使うことが多くなったこともあり,大学を会場にすることが多くなった。

●新しい大学を会場に

 今大会は,名古屋学院大学の白鳥学舎を会場にする。新しくきれいで施設も整っている。名古屋駅から最寄りの駅(地下鉄名城線「日比野」)までは地下鉄を1回乗り換えて約30分,駅から徒歩10分のところにある。近くには最近名古屋の名所になった白鳥庭園がある。地下鉄の駅近くには,国際会議場や日比野市場がある。

● Tシャツの思い出

Tシャツ

 いつのころかは知らないがTシャツを大会のシンボルとして販売するようになった。大会運営費の一部をまかなうことができた。準備や人手不足のせいか,しばらくしてTシャツは姿を消した。昨年の長崎・佐世保大会では復活し,実行委員の方々が着ていた。販売もしていた。浜松大会と蒲郡大会でもTシャツを作った。どこかにあったはずとさがしたら,しわだらけになってタンスの下から出てきた。このTシャツがよく売れたことを思い出した。今回は,そこまでは手が回らない。(写真左は浜松大会の,右は蒲郡大会のもの)。

●小学校での英語の授業

 多くの小学校で,新指導要領の先取りで英語の授業が時間割に組み込まれた。てんやわんやの学校も少なくないと聞いている。名古屋市内のいくつかのつどいで小学校の英語について話すよう頼まれた。仮の教科書We Can!の内容及び指導法も聞かれた。初めてこの「教科書」を見た人の多くは,これで何をどうやって教えたらいいかわからない,と発言した。自分自身,肯定文を教え,疑問文を教えそして疑問詞のついた疑問文へという順序で教えてきた。だから,いきなりWhen is your birthday?(We can! 1のUnit 2)という題を見て,えっと思った。文法は教えないということだから,こういう時にはこのように言うんだ,と教え込むのだろう。愛知大会では,小学校での英語指導の実践がいくつか報告されるだろう。すばらしい実践だけでなく,苦労話も聞きたいし実践の交流もしたい。

●中学校の教科書への期待と不安

 新指導要領のもとでの中学校の教科書にも注目している。現行の各社の教科書には外国で活躍した日本人が何人も出てくる。知らない人も多い。これが「特別な教科 道徳」と結びつくことを心配している(まさか,二宮金次郎が登場することはないだろうが)。真の意味での国際交流のあり方が考えられる教材や平和の問題を話し合える教材を期待している。教科書問題も大会で話し合いたいと思っている。

●全国学力テストに英語が入ることが心配

 テスト対策だけの授業が行われないだろうか。英語嫌いな子が増えるのではないか。心配が絶えない。英語教育に日本の教育が凝縮している,などと大げさな事は言わないが,日本の教育を俯瞰できるような大会にしたいと思っている。

『新英語教育』2月号より
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